「木曽町移住で叶える、生命の表現と田舎暮らし」アーティスト 青柳春香さん。
青柳さんにインタビュー!
自己紹介/経歴を教えてください。
1987年生まれ 神奈川県横浜市出身
職に就きながら、2015年より作家活動を行なっている。ほぼ毎年個展開催、その他グループ展多数出展。
木曽町に移住したきっかけを教えて下さい。
もともと田舎暮らしに憧れをもっており、長野県筑北村に実家がある友人の家へ遊びに行ったことがきっかけで長野県への移住を考えました。
絵を描く関係で木製パネルを取り寄せていたのですが、その製造元が木祖村にある事を知りました。東京都のふるさと回帰センターで木曽のことを教えてもらい、おんたけ観光局が行っている木曽町移住体験ツアーに参加したのがきっかけです。
木曽町の第一印象を教えて下さい。
木曽福島駅を降り立った景色が何処をみても山・山・山で「木曽路はすべて山の中」という一文に納得してしまいました。(笑)
とても自然豊かで歴史ある街並みに感動しました。
木曽町で暮らしてみてどうですか?
私が木曽町で暮らし始めたのが12月だったので、雪が降り氷点下の寒い季節。横浜より寒いのはもちろん分かっていたつもりだったのですが、本当に寒かったです(笑)
それでも横浜市内は特に、生活音が常に何かしらして騒がしいところだったので、それに比べて木曽はとても静かで穏やかに時間が過ぎていくように感じました。何より木曽の人はみんな暖かく優しい。困ったことがあると気兼ねなく助けてくれたり、移住者を快く受け入れてくれます。それと先輩移住者の皆さんも、やはり優しく色々なアドバイスをもらえて心強くありがたい存在です。まだ移住して半年程ですが、心地よく暮らしています。
これから挑戦してみたいことは何ですか?
まずはアトリエ兼自宅を見つけて自身の拠点作りをしたい!そして自給自足にもチャレンジしていきたい。木曽のことも、もっと知っていきたい。山のことや自然、動物、歴史などなど。
もちろん制作活動でも、今後は木曽の自然の美しさや木曽で生息している動物をモデルに作品を描いていき、発表したいと考えています。
また木曽では都会とは別の自分次第で多くの可能性があり自由さを感じているので、やってみたいことが(漠然と)たくさんあるし、これからも“やりたい!“ ”楽しみ!“が増えていくことでしょう。
作品についてのこだわりを教えてください。
主として、動物をモチーフに制作しています。
動物の作品において、生命への讃歌を主題としており、その多くは淡い色彩の 幻想的な作品で占めています。 一般的な”生命”のイメージだと、原色を多く取り入れていると想像するが 自身のフィルター越しで捉える”生命”はとても儚げであるように感じるかと思います。
特質なのは、描かれた動物の表面に幾何学的ではない文様のようなものを、精密に描いており、この表現が、決して儚げでない”生命”を描いていると印象づけられると考えます。
画材として和紙を好んで用い、インク、ドローイングペン、アクリルと水彩で 色彩を行ない、時に箔を用いています。
展示会場のギャラリーカフェ SOMAさんの声。
ギャラリーカフェ SOMA
信州木曽で活躍する様々な作家さんの作品に出会えます。木工、アート、陶芸、革、焼菓子、天然酵母パン(月曜のみ)
月火金 10:30〜16:30(臨時休業あり)
(10月から木曜日も営業予定)
土日祝 不定休(営業日はSNSでお知らせ。)
長野県木曽郡木曽町福島5073-1(木曽町文化交流センター向かい)
青柳さんの展示の様子はいかがでしたか?
青柳さんが木曽に移住してこられて初めての個展という事でしたが、お知り合いの方大勢にお声かけて下さいました。「青柳さんの個展を見に来ました。」とびっくりするぐらい大勢の幅広い年代の方にSOMAへ足を運んでいただくきっかけを作っていただきました。お蔭様で個展を見た後はカフェもご利用下さり、お店の方もとても有難かったです。
作品自体も繊細な美しい紋様とレベルの高い作品に皆さん魅了されて、絵もよく売れました。ポストカードも人気でインバウンドや幅広い世代の方が大勢買っていかれました。在廊される日には2階が賑やかで、お客様とすぐに打ち解け和やかな雰囲気が作れる青柳さんのお人柄も素敵でした。
これからどのようにSOMAさんのギャラリーを使っていきたいですか?
木曽在住の様々なジャンルの手仕事やアーティストの皆さんに、作品をお披露目する場として使ってもらい、販売にもつなげ、この地域で持続可能な作家活動ができるように応援していきたいです。
木曽町に移住したい人に一言お願いします。
私は兵庫県から木曽に嫁いできて20年になりますが、どんどん木曽が好きになっていきます。それは豊かな自然の中で暮らす事であったり、人が温かかったり、最近は不便な暮らしが逆に人間らしく豊かに暮らせるのかなと感じています。
都会に行くと便利で楽しく感じる時もありますが、森から聞こえる鳥のさえずり、田んぼや畑の蛙や虫の声、川のせせらぎの音に癒されたり、自分で育てた野菜を畑に採りにいき料理する時等、そんな暮らしを楽しんでいます。
木曽町は田舎ですが、少しお店がある便利な暮らしから、高原の奥の方に住めばもっと自然を楽しめる暮らし等、色々な暮らし方が出来る場所が選べるのも魅力かもしれません。
SOMAさんでは、様々なアーティストさんや木工作家さん達の作品を見ること/購入するできます。また地元の方が作るこだわりのパンや焼き菓子やケーキなども楽しむことができます。
株式会社木曽ツリーワークスの目指すところ。
[地域内循環]
国産材の活用
間伐、伐採した木の有効活用(薪、精油)
カーボンニュートラル
SDGs、持続可能
地域で活躍するものづくりの人々の支援
株式会社木曽ツリーワークスは木曽で支障木等の伐採や薪の販売等を中心に事業をしています。伐った木の活用方法に「薪」以外の有効利用がないかと、常々アイデアを考える中、木曽の木工作家に、木曽で伐った木を提供し、それを使った木工作品を販売できるシステム構築を模索するようになりました。木曽には多くの木工作家がおり、個性ある作品を作っていますが、販売に苦労しています。木工作家を支援するとともに、木曽福島の商店街に活気を取り戻すため、商店街に展示・販売できる店舗をつくりたい、という思いから「SOMA」プロジェクトを立ち上げました。
木曽の木の魅力を発信し、観光客のみならず地元の人にも木製品を、広く使ってもらいたいと考えています。木曽で生まれた木が、木曽の作家の手を経て製品となり、人々の生活を豊かにする。そんなお手伝いをすることが目的です。